サラダバーで結納

本当によくあるブログ。作品の感想や思ったことを書いているブログ。

「知の武装」 

佐藤優と手嶋龍一の二人がインテリジェンスについて語っている本。

外交官と外交ジャーナリストの対談本であり、中身は非常に濃い内容になっていると言える。

ちないに2013年12月20日に発売された本である。

知の武装―救国のインテリジェンス―(新潮新書)

知の武装―救国のインテリジェンス―(新潮新書)

 

発売から1年以上たっているが内容は色褪せないものがたくさんである。

東京オリンピック、TPP、尖閣諸島北方領土集団的自衛権などなどだ。

 

インテリジェンスの分析がどういったものなのかを見せつけられたのは、第二章の「飯島訪朝の怪」であった。

写真で読み解くインテリジェンスの部分で、写真から何がわかるのかを解説しているのだが、素人では絶対に読み取れそうにないものをインテリジェンスでは読み取っていることを示している。

 

まず、写真から。

http://afpbb.ismcdn.jp/mwimgs/9/3/500x400/img_93a656abe206545eb32cd86495562693270385.jpg

これは、2013年5月16日に飯島勲内閣官房参与北朝鮮の万寿台議事堂の大広間で、金永南常任委員長と会見しているときの写真である。

まず、飯島参与側にだけ灰皿が置いてあることから、飯島参与がヘビースモーカーであることを北朝鮮側が調べていて、外交は五分五分の世界なので本来は両方に灰皿をおくべきなのだがそれをしていないことから、北朝鮮側が飯島参与にかなり敬意を払っているのがわかるとのこと。

ほかにも、通常の首脳会談なら双方に自国の通訳がいるはずだが、この写真には日本人通訳がおらず、飯島参与の近くにいるのは北朝鮮側が用意した通訳であること。

あと、金永南氏の右後ろに座っている人がいるが、記録をとる「ノート・テーカー」にみえるがノートを持っていないし、通常の外交ではこの位置に人はいない。

なので、この人物は金永南氏を監視している人物であること。

あと、わざわざこの人物をトリミングせずにこの写真を公開したということは、「金永南を監視している人物がいる」ということを国際社会に知らせたいとのこと。

 

たった一枚の写真からここまで読み取るのがインテリジェンスの分析というものらしい。

素人にはまったくわからない世界である。

 

 

 

あと東京オリンピックと外交になど対して関係などないと思っていたが、平和の祭典であるべきオリンピックの前は、他国と緊張関係になるべきではないとこの本では主張している。

もし中国が尖閣諸島の件で軍事攻勢でもしかけてきたら、平和の祭典をぶち壊した張本人になるので、できそうにないとのことだ。

そして、最近北京オリンピックが2022年に決まったことからこれがまた延長されたことになるのだろう。

 

 

イギリスの諜報機関はインテリジェンスをアートだと捉え、アメリカは技法だと捉えていて、アメリカはインテリジェンスの技術を誰でも身につけられると考えているが、イギリスは個人的な資質によると考えているのだという。

あと、カトリックの信者は国とバチカンのふたつに忠誠を誓う「二重忠誠」になり、いざとなったらバチカンをとるかもしれないと考えられている。

外務省には創価学会員のリストがあるがそれは二重忠誠を警戒していて、もしかしたら日本国より創価学会をとるかもしれないからとのことだ。

 

 

勉強になったという言葉が一番しっくりくる本だった。

 

動乱のインテリジェンス(新潮新書)

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インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

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