サラダバーで結納

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「快楽主義の哲学」

澁澤龍彦という小説家が快楽主義について書いた本。

どうやら澁澤龍彦は有名らしいのだが、小説のほうは一冊も読んだことがないのでよく知らない。

快楽主義の哲学 (文春文庫)

快楽主義の哲学 (文春文庫)

 

 もともと私はエピクロスの快楽主義がとても好きで、その流れからいろんな快楽主義を知りたいと思ってこの本を手にとった。

 

もちろんこの本にもエピクロスの快楽主義の話題はでてくる。

もちろん好意的に紹介してあったのでうれしいうれしい。

 

 

澁澤龍彦がこの本で主張する快楽主義というものを一言で言えば「アンチ・ヒューマニズム」である。

動物的に生きることをすすめたり、隠者の理想を賞賛したり、情死の美学を賛美したり、乱交のユートピアに思いをはせたり、性感帯の拡大によるエロスの力の無限大な解放を呼びかけたり。

人間らしさなんざ捨てて動物的になれというのです。

 

古代の哲学者は「いかに死ぬか」を突き詰めて考えたが、現代は「いかに生きるか」ということばかりを気にしていると澁澤龍彦は言う。

人間主義的な文明は久しい前から死から目をそらして隠蔽し、死がまるで永遠にやってこないかのように扱っていると。

だからヒューマニズムを否定してアンチ・ヒューマニズムが大事であるという。

 

この資本主義の世の中では、人間という概念は、もっぱら労働とか生産とかによってのみ規定され、ぼろぼろにすり切れて、あわれな境外をさらしています。

 わたしが「動物的に生きる」ことをさかんにおすすめするのは、このすり切れた人間性に代わって、自然と生命力を表わす動物性が、いまや、遊びと純粋消費への志向を端的に表示するものとなっているのではないか、と思うからです。

 

快楽主義というアンチ・ヒューマニズムを目指せ!

 

 

エピクロス―教説と手紙 (岩波文庫 青 606-1)

エピクロス―教説と手紙 (岩波文庫 青 606-1)