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サラダバーで結納

本当によくあるブログ。作品の感想や思ったことを書いているブログ。

「余剰次元」と逆二乗則の破れ   重力を測定しよう!

科学

タイトルだけだと内容がよくわからないかもしれないが、余剰次元理論という宇宙論の話である。

サブタイトルに「我々の世界は本当に三次元か?」と書かれているので、3次元空間に生きていると思っている思い込みを理論によってぶち壊そうとしている。

「余剰次元」と逆二乗則の破れ―我々の世界は本当に三次元か? (ブルーバックス)

「余剰次元」と逆二乗則の破れ―我々の世界は本当に三次元か? (ブルーバックス)

 

 私達がいる空間が3次元なのは、万有引力の法則やクーロンの法則が逆二乗則で成り立っているから3次元空間に生きているといえるわけである。

これが余剰次元を2つ含む5次元だったら逆四乗則になってしまう。

じゃあ、やっぱりこの世界は3次元空間ってことだな、と思うだろう。

だが、そうじゃないということをこの本では主張しているのだ。

 

その主張にたどり着くまでに量子力学や強い力や弱い力などについて解説される。

大統一理論は電磁力と強い力と弱い力の3つを統合するもので、量子力学やくりこみ理論を使って説明した。

問題は粒子の大きさをゼロと仮定したままでいいのかということだが、超ひも理論は大きさゼロの粒子ではなく「紐」として考えることでそれを乗り越える。

残されたのは重力だ。

この重力ってやつがあまりにも弱いものだから、こいつの扱いに困っているわけだ。

 

 

さて、本題である余剰次元の話は146ページになってやっと始まる。

ここで紹介されるのがADD模型と呼ばれるものだ。

超ひも理論では余剰次元をコンパクト化して、プランク長とよばれる長さしかないものとして扱っていたのだが、ADD模型ではミリメートルほどの大きさとして扱っているのだ。

余剰次元がミリメートルもあるんだぜ!

というのがADD模型なのだ。

 

 

ADD模型や超ひも理論では我々は高次元空間に浮かぶ「ブレーン」という三次元の膜に閉じ込められていると考える。

で、電磁力や弱い力や強い力は3次元空間にのみ力が伝わることになっているが、重力は余剰次元にまで力を及ぼしていることになる。

そうなると困ったことに万有引力の法則で重力は逆二乗則となっていたが、そうではいられなくなるのだ。

万有引力の法則を否定していいのか?って話にはなるが、そもそも万有引力の法則はセンチメートル程度の大きさまでしか実験してない。

ミリメートルやマイクロメートルレベルの重力に関しては未検証だから、本当に重力ずっと逆二乗則に従うのかどうかはまだわからないのだ。

そこをADD模型は衝いてきたわけだ。

重力は本当に逆二乗則なのか?と。

 

 

172ページからは余剰次元を探るための実験が紹介されている。

万有引力の法則が逆二乗則に従うのかどうか近距離で確かめる実験だ。

たくさんの実験が行われ、いろんな器具が作られ、精度をあげるための努力が行われた。

その結果は、本書を読んでいただくとしよう。

 

 

 

余剰次元とか超ひも理論とかの本を読んできましたけど、余剰次元のほうが現実離れしてないから、すんなり入ってくるね。

3次元空間じゃないよもっと次元はあるよ~ってだけで、超ひも理論みたいに「空間なんて幻想」とか言ったりしないからね。

 

宇宙論の本を読む度に思うことですが、わからないことまだまだいっぱいあるんだなって思いますね。

まだまだ実験が足りないんだなぁと。

宇宙論の今後が楽しみである。

 

 

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