サラダバーで結納

本当によくあるブログ。作品の感想や思ったことを書いているブログ。

「スプライト」 時間に飲み込まれて未来、過去へ飛ばされる

女子高校生の「スー」は黒い粒を見た。

友達には見えないらしい。

今度は黒い雨が降ってきた。

食料を届けに友達と一緒に引きこもりのおじさんが住むマンションの42階にやってきた。

そしたら地震と共に黒い津波によって世界が飲み込まれた。

スプライト(15) (ビッグコミックス)
 

 地震はおさまったが黒い水はまだ貯まっている。

実はこの黒い水は「時間」そのものだった。

この黒い水が見える人間と見えない人間がいて、何かしらのきっかけがあると黒い水が見えるようになる。

 

人間は本来永遠に生き続けられるのだが「時間」に飲み込まれるから年をとる。

だから、この黒い水に浸からなければ年をとらない。

マンションの屋上には何人もの子供がいて、中には200年以上生きている子供もいた。

黒い水から逃げ続けることで成長することなく生き続けられるのだ。

 

 

42階のマンションすら飲み込だ黒い津波によって、スー達は2060年に飛ばされてしまった。

そこには、身体は子供だが顔は大人な人間達がいた。

加齢症というものが突如発生し、理由なくどんどん年をとっていくというものだ。

これの原因はもちろん黒い水である。

 

2060年の世界で紆余曲折があり、また巨大な黒い津波に飲み込まれて、今度は戦国時代へ。

ストーリーは未来や過去へ飛ばされながら、どうにかして「スー」たちが生きていた2008年に帰ろうとする物語だ。

 

 

個人的にはストーリーも好きなのだが、それぞれのキャラクターが飛ばされた時代に自らの意思で残ろうとする姿が好きだ。

あるやつは東京大空襲で背負っていた弟が死んでしまってから、時間から逃れるようになったのだが、そいつは2060年の世界にとどまることを決意した。

ここが自分のいるべき時代だと思ってそこに残るのだ。

「スー」を救うために30年以上監禁された男や、250年以上時間から逃げ続けた人も決意を決める瞬間がやってくる。

自分がいるべき時代に残る。

笑顔で残るその姿が心に残る漫画だ。