サラダバーで結納

本当によくあるブログ。作品の感想や思ったことを書いているブログ。

「すべては先送りでうまくいく」

意思決定とタイイングの科学という副題がついているこの本。

主張しているのは意思決定はギリギリまで待ったほうが良いということである。

すべては「先送り」でうまくいく ――意思決定とタイミングの科学

すべては「先送り」でうまくいく ――意思決定とタイミングの科学

 

・第一章は心拍数の話。

心拍可変性の幅が広いほど良好なメンタルヘルスになるという話だ。

どういうことかというと、驚いたり怖がったりしたときに心拍が加速して、おちついたときの心拍数が減少でしょ。

その時の変動幅が大きいほど精神的には良好ということである。

落ち着いている時は95で興奮したときは105の人よりも、落ち着いている時90で興奮した時110の人のほうが精神的に良好ということらしい。

 

興奮したら心臓に影響して心拍加速するし、心拍加速したら脳にも影響あたえるっていうフィードバックがループしているってことみたい。

そんなことが書かれているのが第一章。

 

・第四章はサブリミナルの話。

サブリミナルというと映画の映像に意識ではわからないようにコーラの画像みせたら売上が上がったというやつが有名だ。

あれは嘘だったと発表した本人が認めている。

サブリミナルで売上が上がるのは嘘だが別の実験でサブリミナルに効果があることがわかったらしい。

実験の内容は文字を画面に表示しそこだけに注目させ、認識できないレベルでファーストフード店のロゴを四隅に表示する。

実験のあとに文章を黙読してもらう。

その時に差がでるというのだ。

ファーストフードのロゴが表示されなかった人達は最速でも84秒。

だがファーストフードのロゴが表示されたほうは69.5秒だった。

実験からわかることはファーストフードのロゴがサブリミナルの効果を発揮し、人の行動を速くさせるということだった。

注意してほしいのは、文章を読む時間が速いのはちゃんと理解して読んでいるということではなく、「自分が全部読んだ」と思うまでの時間の違いだということだ。

実際に理解するスピードが上がっているかどうかは別だ。

 

で、他にも実験がありファーストフードのロゴを見せたあとナショナルジオグラフィックの綺麗な写真みせたらどうなるかというと、どちらかというとアンハッピーな感覚になるらしい。

音楽をきいても「長い」と感じて感動することの減少するとのこと。

ファーストフードのロゴをサブリミナルで見せられると、「速く」なるがゆったり音楽をきくこともできず、忍耐力も低下するとのことだった。

 

この章でいいたいことは、行動を速くして時間を節約することは幸せに感じたりする力が弱くなる。

速く終わらせて時間に余裕ができても、楽しみにしていることがそれほど楽しめないのではないか、ということだ。

ならば人間はもっと「遅くする」必要があるのかもしれない。

 

 

と、まぁこんな感じで、投資も待てばいいし、イノベーションも待てばいいし、TODOリストは優先順位の低いやつからやればいいし、時給制には中毒性があるしということが書かれている。

先送りと関係ないような話もあるが、まぁそれはそれとしてとにかく「待て」というのがこの本の主張である。

焦ってすぐにやるよりは、ぎりぎりまで検討に検討を重ねたほうがいいよというそれだけのことなのだが、現代に必要不可欠な考え方であろう。

 

「待つ」ということ (角川選書)

「待つ」ということ (角川選書)