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サラダバーで結納

本当によくあるブログ。作品の感想や思ったことを書いているブログ。

「脳には妙なクセがある」 脳について軽く知りたいと思ったらこの本を読むべし

科学

脳科学者である池谷裕二の本である。

今までの池谷裕二の本は、いろんなエピソードを交えつつ「自由意志はないが自由否定はある」という主張する内容のものだった。

だが、この本では脳にまつわいろんな話を短く紹介するというスタイルをとっている。

脳には妙なクセがある (扶桑社新書)

脳には妙なクセがある (扶桑社新書)

 

「不安の脳回路が活性化するとき」という項目のところがある。

劣等感や嫉妬というのは不安の情動を起こす回路を活性化するのだそうです。

要するに劣等感や嫉妬は「不安」ということなのです。

次に、同級生が社会で大活躍するところを想像してもらうと、やっぱり劣等感を覚え不安回路が活性化するのですが、その後に不慮の事故やら相方の浮気などで不幸になった」ときのことまで記録しました。

そうすると、側坐核という報酬系が活性化したのです。

報酬系は快感を生み出すところですので、他人の不幸は蜜の味というのは脳に用意されたものということになります。

ちなみに、女性のほうが男性よりも他人の不幸を喜ぶそうです。

 

次に、フェアではない悪人が罰せられるのを見る場合の「同情反応」についてです。

女性の場合は同情反応が40%ほど減るのですが、男性の場合はほぼ完全に消失します。

それに変わって側坐核が活性化します。

さきほども書きましたが、側坐核は報酬系です。

男性は悪人が罰せられるのを見ると快感を感じるわけです。

男性は悪人の行った不正にたいして強い制裁の気持ちが芽生えますが、女性は善人悪人関係なく、つらい思いをしている人に感情移入する傾向が強いとのことです。

 

テストステロンが注目されていますが、テストステロン値が高いと投資のパフォーマンスも良くなります。

トレーダーの血液を調べた結果、朝からテストステロン値が高かった日は儲ける額が多くなっているとのことです。

その日のパフォーマンスはテストステロン値で決まるということですね。

投資やる人。とくに頻繁にトレードする人はテストステロン値を気にした方がいいです。

 

愛情ホルモンで有名な「オキシトシン」。

これを鼻から吸引すると、相手のことを信頼してしまいます。

騙されて多額の金を奪われた相手であったとしても、オキシトシンを吸引したら相手のことを信用してしまい不利な取引契約を結んでしまうのです。

オキシトシンを使えば騙すなんて簡単よね。

 

 

 

と、まぁこんな具合にこの本では脳にまつわる小話がこれといった統一感もなく紹介されているわけです。

脳の雑学本といって良いかと思います。

ただ、著者が池谷裕二だけあって内容は面白いものばかりです。

 

中でも最高なのは「オカルト」のところだろう。

脳を調べればオカルトの仕組みもわかってくるのです。

例えば「神を感じる脳回路」の話だ。

こめかりよりも少し後ろ、脳で言えば側頭葉の部分に磁気刺激をすると、存在しないものをありありと感じるとのことです。

ここを刺激したら40%の人が、キリストやらマリアやら祖父の亡霊やらを感じ、中にはエイリアンに誘拐された錯覚を覚えた人までいたとのこと。

要するに神を見たって言っている人は、側頭葉が何らかの方法で刺激されただけということでございます。

こうやって世にはびこるオカルトを脳の錯覚で片付けられる。

なんていい時代になってきたのでしょう。

 

 

個人的には「単純な脳、複雑な私」もおすすめ。