サラダバーで結納

本当によくあるブログ。作品の感想や思ったことを書いているブログ。

人生を取り戻すために 映画「ファイトクラブ」

ファイトクラブ」という映画をご存知だろうか。

ファイトクラブというタイトルから、格闘技かなにかで成り上がっていくような話を想像するかもしれない。

だが、この映画はそんなありふれた成功物語ではない。

むしろ逆だ。

人知れず行われるファイトクラブによって、自分を取り戻す話なんだ。

世間が言う成功なんてものを拒否して、人生を取り戻す話なんだ。

 

・あらすじ

不眠症で悩む気弱で冴えないサラリーマンの主人公。

医者に症状を相談し苦しさを伝えても「本当の苦しさが知りたければ睾丸癌患者の会にいけ」と言われて、行くことにした。

そこで涙を流すことで不眠症は改善した。

それから主人公は、自身は何も病気になっていないにも関わら、ありとあらゆる病気の「会」に行く。

やみつきになってしまったからだ。

そんな日々を過ごしていたある日、マーラ・シンガーという女性が睾丸癌患者の会にやってきた。

そのマーラ・シンガーは他の会でも見るようになった。

主人公と同じように「会」に参加することにやみつきになっているのだろう。

 

仕事でアメリカ中を飛び回る主人公。

飛行機で隣に座る人「一回分の友達」との会話。

あるとき出会った歴代最高の一回分の友達がタイラー・ダーデンだった。

そのタイラー・ダーデンと出会った日。

自宅が爆破されて帰る場所がなくなった。

そこで主人公はなぜかタイラー・ダーデンに電話をする。

会って話をすることになった二人。

ここでタイラー・ダーデンは「消費者である」ということがクソだとこき下ろす。

持ってるものが自分を束縛する、と。

 

一通り話をし、別れ際になったところでタイラー・ダーデンは「泊めてほしいんだろ?」と聞く、主人公はそんな気はないがタイラーに促されて「泊めてくれ」と頼む。

ただし条件があるというタイラー。

その条件は「俺を殴ってくれ」というもの。

そして主人公はタイラーを殴る。殴り返される主人公。

笑い合う二人。

そこから主人公の人生が変わっていく。

 

毎週土曜日に二人は殴り合う。

そのうち、その光景を見る人々が現れる。

「俺も参加させてくれ」と頼む人が増える。

いつしかファイトクラブが出来上がるのだが・・・。

 

 

 

・感想

主人公はファイトすることでイライラが解消していった。

ファイトすることで仕事なんてものがどうでもよくなっていった。

ファイトすることで自分を取り戻していったのだ。

働いて金を稼いで広告にのっている商品をただ消費するだけの人生をやめたんだ。

ただの消費者として死んでいくことに疑問はないのか?

そんな人生がクソだということを強烈に植え付けてくる作品が「ファイトクラブ」なんだ。

 

 

伊藤計劃はこの映画を「全肯定か全否定のどちらかしかない」と評論していた。

その通りだと思う。

作品全体を通して見た時にあるのは全肯定か全否定のどちらかだ。

だから確実に人を選ぶ。

馬鹿馬鹿しいとしか思わない人がいてもおかしくない映画だ。

それでも、私にとっては最高の映画だ。

震える映画なんだ。